06-6686-7623

骨密度検査 (DEXA法) なら大阪市の病院「むつみクリニック」へ

更新日:

市民検診の骨密度検査で「精密検査の必要あり」と言われました… びっくりです。

骨粗鬆症は時間をかけてゆっくりと進んでいく病気ですので、自覚症状がほとんどありません。
検診や健康診断で「要精密検査」と指摘され、そこで初めて気づく場合が多いんです。

だからこそ早期発見のためには、地域住民を対象とした検診を受けることが大切になります。

ちなみに大阪市では、18歳以上の方であればどなたでも市民検診を受けることが可能です。詳しくは、大阪市のホームページをご覧ください。

当院は精密な骨密度検査 (DEXA法) ができる病院です

もし市民検診や健康診断で「精密検査の必要あり」と診断された場合には、大阪市と連携している精密検査可能医療機関の1つである当院「むつみクリニック」にて精密検査が可能です。

ちなみに、「DEXA法 (できさほう)」での骨密度検査は可能ですか…?

はい、可能です。当院での検査方法はDEXA法 (できさほう) です。
これは、日本骨粗鬆症学会でも推奨されている測定法です。

どこでDEXA法の骨密度検査を受けられるのか、病院を探していたんですよ、よかったぁ…

大阪でDEXA法による骨密度検査をされたい方は、大阪市住之江区にある当院「06-6686-7623」までお気軽にお電話ください。

※先に費用感を知りたい方は、こちらからご確認ください。

骨密度検査は何のためにするの?

あれ、市民検診で「要精密検査」と言われたんですけど、そもそも骨密度検査って何のためにするんでしたっけ…?

その答えはずばり、
「骨粗鬆症の早期発見、早期治療に結びつくことが期待できる」
ためです。

骨粗鬆症 (こつそしょうしょう) は、特に閉経後の女性や高齢者に多く発症します。
そして骨密度検査は、骨粗鬆症を早い段階で見つけ、適切な治療や予防策を講じるために大切な検査です。

骨がもろくなってしまうこの病気は、転倒などによって簡単に骨折を引き起こしてしまう危険性があります。
骨折の結果、長期間の入院や寝たきり、さらには要介護状態に至ることも少なくありません。

そうなると、要介護や生活の質 (QOL: quality of life) の低下を引き起こし、さらには生命予後を悪化させることが分かっています。

QOL (きゅーおーえる) って言葉、最近よく聞きます。

もちろん骨折の部位にも影響されますが、
「骨折くらいで」
と軽く考えることはやめたほうがよいでしょう。

例えば、代表的な骨粗鬆症性骨折に、
「大腿骨近位部骨折 (だいたいこつきんいぶこっせつ) 」
があります。この骨折は、日常生活や生命予後に影響をおよぼす事が報告されています。

そういえば、私の周りにも「股関節を骨折して手術した」という人がいます。

この「大腿骨近位部骨折 (だいたいこつきんいぶこっせつ) 」の特徴を、数字で見てみましょう。

大腿骨近位部骨折の特徴数字
その後に骨折を起こす確率6倍 (1)
1年後の日常生活動作において支援が必要であった割合60% (2)
1年後に自力歩行できなかった割合46% (2)
1年後に介護施設に入所していた割合33% (3)
1年後の死亡率20% (3)

(1) Schroder HM.at al: Clin Orthop Res 289: 166, 1993
(2) Magaziner J, et al: J Gerontol 45: M101, 1990
(3) Leibson CL, et al: J Am Geriatr Soc 50: 1644, 2002

このように、大腿骨 (だいたいこつ) や腰椎 (ようつい) を骨折し、入院や手術が必要になる場合があります。

そして骨粗鬆症は性差が顕著であり、生物学的に女性の方がなりやすいです。
※閉経による女性ホルモンの低下、妊娠出産、男性より寿命が長い、など。

なるほど… だから、骨粗鬆症って女性に多いんですね。

それでも女性、特に思春期〜若年女性の間で理想とする身体イメージ (痩せに対するあこがれ) の歪みもあり、若年期に十分な骨量が獲得できないおそれがあります。

あぁ… 確かに若いころは過度なダイエットをしていた…

厚生労働省の指針「健康日本21」でも、若年女性による痩せの減少の回避が取り上げられています。若年女性の痩せ願望だけでなく、美白願望も将来的な骨粗鬆症発症リスクにつながることが危惧されています。

以上のことから、早期発見や早期治療に結びつくことが期待できる「骨密度検査」が、骨の健康を知るうえでの重要な手がかりになるのです。

「精密検査の必要あり」と診断された場合は、お早めに精密な骨密度検査を受け、骨の健康状態を確認しましょう。

骨密度検査で分かること

骨密度検査の結果は、「骨の健康状態」を表す指標として非常に有用です。

特に腰椎 (ようつい) や大腿骨 (だいたいこつ) の骨密度を測定することで、骨粗鬆症リスクを正確に評価し、治療方針を決めることができます。

骨密度検査では、「Tスコア」と「Zスコア」という指標を用いて、骨の健康状態を評価します。

Tスコア

Tスコアは、骨密度の全体的な状態を評価する指標です。

定義基準値
若年成人の平均値と比較し、どれだけ骨密度が低下しているかを示す。-1.0以上: 正常
-2.5未満: 骨減少
-2.5以下: 骨粗鬆症

Zスコア

Zスコアは、年齢相応の骨密度が保たれているかを確認する指標です。

定義基準値
同年齢・同性の平均値と比較し、個人の骨密度がどれだけ異なるかを示す。通常は「-2.0以上」が望ましい。

そもそも骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症とは、
「骨の密度や質が低下し、骨がもろくなってしまう病気」
のことです。

骨は、カルシウムやその他のミネラルが含まれる硬い組織ですが、骨粗鬆症が進行すると骨の内部がスポンジのようにスカスカになり、ちょっとした転倒や衝撃で骨折しやすくなります。

骨の新陳代謝は、骨形成と骨吸収の2つのプロセスで成り立っているのですが、若いころはこれらがバランスを保っています。

しかし年齢を重ねるにつれ、骨吸収が優位になり、骨が徐々に失われていくのです。
特に女性の場合、閉経後にエストロゲンという女性ホルモンが急激に減少するため、骨の健康状態が急速に悪化します。

最初は自覚症状がほとんどない

骨粗鬆症の最大の特徴は、初期段階での自覚症状がほとんどないことです。

そのため、多くの患者が骨折するまで気づかずに過ごしてしまいます。
骨折のきっかけは、日常の些細な動作や転倒である事が多く、例えば階段を下りる際に足をひねったり、尻もちをついたりしただけで骨折してしまう事もあります。

腰や背中が曲がる、身長が縮むといった症状も、骨粗鬆症が進行してから現れます。
そのため、早期段階で気づくのは難しいのが現実です。

骨粗鬆症の主な症状

骨粗鬆症が進行すると、特に脊椎や大腿骨の骨折が起こりやすくなります。
これらの骨折は、日常生活に大きな支障をきたし、介護が必要になるケースも少なくありません。

大腿骨近位部 (股関節) を骨折すると、自力で歩くことが困難になり、入院や手術が必要になる場合もあります。

また、背骨の圧迫骨折によって姿勢が崩れ、腰痛や背中の痛みが持続的に発生することもあります。
このように骨粗鬆症は、生活の質 (QOL) を大きく低下させる病気であるため、早い段階での検査と治療が大切です。

骨粗鬆症になるリスクが高い方

以下のいずれかの条件に当てはまる場合、骨密度測定をおすすめします。

  • 閉経後の女性
  • ご高齢者
  • ご家族に骨折歴あり
  • ステロイド薬の長期使用者
  • 喫煙者
  • 過度な飲酒

それぞれ詳しく述べてまいります。

閉経後の女性

閉経後の女性は、骨粗鬆症のリスクが急激に高まります。
閉経にともなって「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌が減少するため、骨の代謝が正常に働かなくなり、骨が弱くなってしまいます。

特に骨の形成が追いつかなくなることで、骨吸収が進み、骨がスカスカ状態になっていきます。

閉経後の女性にとっては、「ホルモン補充療法 (HRT) 」が骨密度を保つための効果的な手段の1つです。
※カルシウムやビタミンDを多く含む食事を心がけることも大切です。

ご高齢者

加齢に伴い、骨の強度は徐々に低下します。

骨は新陳代謝によって常に作り直されている組織ですが、年齢が上がるとその代謝が遅くなり、骨密度が減少していきます。
特に70歳以上の方は、骨の質も低下し、骨折リスクが大幅に上がります。

また、年を重ねると運動量も減少しがちです。
運動不足は骨の強度をさらに弱めるため、適度な運動を取り入れることが推奨されております。

ご家族に骨折歴あり

遺伝的な要因も骨粗鬆症に影響を与えることが知られています。
ご家族に骨折歴がある場合、ご自身も骨粗鬆症になる可能性があるでしょう。

ステロイド薬の長期使用者

ステロイド薬は、骨代謝に悪影響をおよぼし、骨密度の低下を引き起こします。

不健康な生活習慣

その他、喫煙、過度な飲酒、過度なダイエットなどの生活習慣も、骨密度の低下に寄与する要因です。

特にたばこは、骨の再生を妨げますので、骨粗鬆症リスクを高める事になります。

骨密度検査の種類

骨密度検査の方法も、各自治体や医療機関によってさまざまです。

DEXA法 (できさほう)

DEXA法は、2種類の異なる強度のX線を使用して、骨密度を精密に測定方法です。

最も検査精度が高く、日本骨粗鬆症学会からも推奨されている方法は、
「DEXA法 (できさほう)」
です。当院では、この方法を用いての検査が可能です。

※DEXA: 「dual-energy X-ray absorptiometry」の略。DXAと表記されることも。

このDEXA法 (できさほう) だけは、私も知っています…!

DEXA法は、日本骨粗鬆症学会「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」でも推奨されている測定方法です。

dual-energy X-ray absorptiometry (DXA)

骨粗鬆症診断には dual-energy X-ray absorptiometry (DXA) を用いて、腰椎と大腿骨近位部の両者を測定する事が望ましい。

※引用元: 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン

骨密度検査をする場合、正確にその測定ができる設備を用いなければ意味がありません。

精度の低い機器で検査を受けて、その結果に安心していたものの…
いざ高精度機器で検査を受けたら、「腰椎の測定値が悪かった」というお話も聞きますもんね。

当院にも、他院で行った検査結果を持参される方が来院されますが、DEXA法以外の検査結果はあくまで参考値程度に過ぎませんので、改めて精密検査を実施させていただくことがあります。

骨粗鬆症でお悩みの方や、かかろうとしているクリニックがDEXA装置を有しているかは、ウェブサイトなどで確認できます。
受診前にお調べいただくとよいでしょう。

ちなみに大阪市のサイトでは、DEXAを有する病院やクリニックを探すことが可能です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。

DEXA法での骨密度検査が推奨されている理由

DEXA法は、骨密度を高精度で測定することが可能です。特に骨折リスクの高い、

  • 腰椎 (ようつい)
  • 大腿骨 (だいたいこつ)

などを直接測定することができますので、「骨粗鬆症診断に最も適した方法」とされております。

検査時間も「約5分」と短いです。
被曝量に関しても、通常の胸のレントゲンの「1/10~1/5ほど」と低いことから、体への負担が少ないです。

これにより定期的なモニタリングにも適しており、効果的な治療や予防に役立ちます。

骨密度検査や骨粗鬆症でお悩みの場合、このDEXA法 (できさほう) で検査を受けることをおすすめします。

かかとや手の骨で行う骨密度検査が抱える問題点

市民検診などでよく行われる「かかとや手の骨を診る簡易検査」では、だめなんでしょうか?

いい質問ですね。
そのような簡易検査では、正確に骨密度を診断することが難しいんです。

まず骨の構造は、皮質骨 (外側の硬い部分) と海綿骨 (内部の柔らかい部分) に分かれています。

そしてかかとや手の骨は小さく、この皮質骨が多いため、骨粗鬆症で最も影響を受けやすい海綿骨の状態を十分に評価できません。
そのため、腰椎 (ようつい) や大腿骨 (だいたいこつ) のような大きな骨での測定が重要になります。

なるほど…!
だからDEXA法 (できさほう) での骨密度検査が1番おすすめなんですね。

注意点: 妊娠中の方や金属インプラントのある方

ただし大切なこととして、

  • 妊娠中の方
  • 金属インプラントのある方

については、検査前に医師へ事前相談をしていただく必要があります。
状況に応じて、安全に検査を行うための対応をさせていただきます。

骨密度検査の方法には、DEXA法以外にも以下のような方法があります。

MD法 / DIP法

レントゲンの濃度の差を利用して、手の骨密度を測る検査方法です。
下に述べる「QUS法」に比べると精度は上がるものの、骨粗鬆症の治療効果判定には使用できません。

QUS法

超音波を当てて、かかとの骨密度を測る検査方法です。
集団検診で行うことが多く、小型装置のため簡便に行えますが、精度に難があります。
検診などで「要精密検査」となられた方、DEXA法での検査を受けるとよいでしょう。

SEXA法

DEXA法が二重エネルギーであるのに対して、「SEXA法」は単一エネルギーを用いる検査方法です。
DEXA法に比べると精度が低く、現在ではあまり用いられていません。

以上のように骨粗鬆症の検査方法には、いくつかの種類があります。

骨密度検査も色んな方法があるんだなぁ…

はい。
なかでもDEXA法は、他の検査方法 (MD法やQUS法など) よりも高精度です。

骨密度を正確に測定できれば、骨粗鬆症の早期治療につながりやすいですもんね。

大阪でDEXA法による骨密度検査をされたい方は、大阪市住之江区にある当院「06-6686-7623」までお気軽にお電話ください。

当院での骨密度検査 (DEXA法) の費用

むつみクリニックでの骨密度検査 (DEXA法) の費用って、どれくらいなんですか?

まず、「保険適用になるかどうか?」によって異なってきます。

問診/診察の結果で以下のような方は、保険適用で骨密度検査を受けることができます。

  • 大腿骨近位部骨折、または椎体骨折を起こした事がある。
  • 家族に上記骨折歴がある。
  • ステロイドを服用している。
  • 糖尿病を指摘された事がある。
  • 背中が痛む。
  • 背が縮んできた事がある。

また、紹介状を持参された方や市民検診で「要精密検査」となられた方は、基本的に保険適用の可能性が高いです。

私は検診で「要精密検査」になったから保険適用になりそうや…

上記以外の場合でも、問診結果によっては自費でなく保険適用となるケースもあります。
大阪で骨密度検査を受けたい方は、大阪市にある当院「06-6686-7623」までお気軽にご相談ください。

当院の場合、保険点数は以下のようになります。
・DEXA法による腰椎撮影: 360点
※同一日にDEXA法による大腿骨撮影を行った場合、大腿骨同時撮影加算として、90点を所定点数に加算。

大多数の方が腰椎と大腿骨を同時に測定しますので、保険点数としては、
「360点 + 90点 = 450点 (4,500円)」
となります。

保険適用以外にも骨密度検査の費用は、年齢によっても負担割合が異なり、たとえば後期高齢世代 (75歳) 以上であれば「1割負担」となります。
※所得に応じても変動。

当院での保険適用時の検査費用 (基本)

以上のことから基本的な検査費用は、

3割負担の場合1割負担の場合
1,350円450円

となります。
※ただし、両方の股関節に人工関節がすでに入っていたり、骨折後のインプラント (金属) などが入っている場合は、撮影箇所は腰椎のみ。

当院での保険適用時の検査費用 (初診の場合)

もし初診で来院された方は、初診料 (291点) も加わりますので、検査費用は、

3割負担の場合1割負担の場合
約2,200円約750円

となります。

当院での保険適用時の検査費用 (精密検査/薬物治療が追加になる場合)

さらに骨密度検査の結果、もしレントゲンや採血などの精密検査が必要になったり、薬物治療を開始する場合には、追加費用も加わります。
以下のような費用イメージです。

3割負担の場合1割負担の場合
約3,900-6,600円約1,300-2,200円

いずれの場合でも当院では、患者様に納得していただいたうえで検査や説明を行いますので、ご安心いただければと思います。

当院での骨密度検査 (DEXA法) および骨粗鬆症診療の流れ

当院「むつみクリニック」には、

  • 検診で要精密検査となった方。
  • 内科や産婦人科など、他院で骨粗鬆症が疑われた方。
  • 近隣の提携病院から、骨粗鬆症診療の継続治療を依頼された方。

など、多くの患者様が骨粗鬆症治療を目的として来院されます。

大阪市の住之江区にあるんですね。

当院は、紹介状を持参して来院される方がほとんどですが、なかには

  • 骨の健康が心配、骨が弱いと指摘された。
  • 祖母や姉妹が骨折したので、自分も心配。
  • 最近、背が縮んできた。
  • 知り合いが骨折して入院/手術した。

など、さまざまなお悩みを持って来院される方もいらっしゃいます。

むつみクリニックでは、どのような方でも丁寧に診療をさせていただきます。
具体的には、過去の骨折歴、既往、内服薬、家族の骨折歴、現在の症状などを問診で把握いたします。

その後、レントゲンや、全身骨密度測定器 (DEXA法) を用いて現在の状態を評価します。
必要があれば、採血でカルシウムやリン、ビタミンD、各種ホルモン値、骨マーカーも調べます。

具体的な流れ

① 問診 〜 診察

はじめに、現在のお悩みや症状、ご来院されたきっかけをお伺いします。

健診結果や過去の骨密度測定結果をお持ちの場合は、それらを拝見いたします。
また、他の疾患で通院中の方は、お薬手帳をお持ちいただくと、現在の治療内容や服薬状況を把握しやすくなります。

生活習慣や既往歴を丁寧にお聞きし、個々のリスクを適切に評価することで、最適な検査や治療方針を提案させていただきます。

こちらのウェブ問診を活用いただくことで、スムーズに診療へお進みいただくことも可能です。ぜひご活用ください。

② 骨密度検査 (レントゲン検査)

レントゲン室で、骨密度検査を行います。
※検査時は、金属製のアクセサリーや衣服の取り外しが必要です。

問診の後は、いよいよ骨密度検査ですね。

はい。着衣状態や注意点を確認するとともに、骨密度検査の仕方を説明いたします。

DEXA法による骨密度検査は、撮影台に横になっていただくだけで、約5分ほどで完了します。

被爆量もわずかで、痛みもありません。
追加で背骨のレントゲンが必要な方は、同時に撮影します。

なお、クリニックによっては腕 (前腕) の骨密度を測定する場合がありますが、当院では最も重要な部位である「腰椎および大腿骨近位部」を測定します。

ヒートテックを着て行こうと思うんですけど、着たままでも検査できるんですか…?

検査可能です。骨密度の検査を行う際の服装として、ヒートテックは着用したままで問題ありません。
無地のTシャツについても、着用したままで大丈夫です。

③ 血液検査 / 尿検査

必要があれば、採血や尿検査を行います。
骨の代謝状態を調べるために、骨代謝マーカーや血清ビタミンD、リン、カルシウムといった項目を測定します。

骨代謝マーカーは、将来的な骨量減少を予測したり、現時点での骨粗鬆症状態の評価に用いることができます。
治療薬の開始時期の判断、治療効果判定、治療薬を変更するタイミングにも使用します。

④ 検査結果の説明 〜 治療方針の決定

全ての検査終了後、その検査結果を説明させていただきます。

ちょこっとだけ緊張してきました。

骨密度結果と問診、診察で確認した事項をもとに、「骨粗鬆症治療の必要性」を判断します。

必要に応じて、治療を開始するタイミングや予防策の具体的な方法 (運動、食事、生活改善) をご一緒に検討し、患者様に合わせた治療の流れを提案いたします。

生活指導のほか、場合によっては薬物治療も提案します。
使用する薬剤の費用、投与方法、通院頻度など多種多様な種類があるため、患者様とご相談したうえで決定させていただきます。

骨粗鬆症の治療は、高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病と同様に継続した治療が必要です。

医院側の一方的な意見だけで治療方針を決めるのではなく、患者様とお互いに納得をしたうえで、治療を開始させていただきます。

なお、当院「むつみクリニック」での骨粗鬆症の専門外来については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

当院での骨粗鬆症診療の特長

当院「むつみクリニック」での骨粗鬆症治療の特長としては、以下が挙げられます。

  1. 整形外科の専門医、かつ骨粗鬆症学会所属の医師が、骨粗鬆症の診療を行っている。
  2. 骨粗鬆症治療の経験が豊富。
  3. 高精度の骨密度検査設備 (全身型骨密度測定器) によって、早期発見および治療効果判定を行うことができる。
  4. 運動習慣や食習慣の改善など、生活指導も実施。
  5. 治療の継続性を重視。
  6. 最新のエビデンスに基づいた知見を、定期的にアップデートしている。
  7. 一方的な薬物治療の押し付けなどはせず、お互いに納得をしたうえで、1人1人に合った治療を行う。

運動習慣や食習慣も指導してもらえるのは安心です。

お任せください。
ちなみに、「骨粗鬆症と生活習慣病の関係性」については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

そして当院では、急性期病院から慢性期病院において多種多様な施設勤務を有し、手術における術前術後管理、退院前後の在宅復帰、医療介護連携の流れを知り尽くした医師による診療が可能なことも、強みです。

昨今は、整形外科以外の診療科でも骨粗鬆症診療を行っているクリニックが増えてきておりますが、骨粗鬆症を持つ方に対して、実際の手術で骨に触れ、脆弱性を日々実感しているのは整形外科だけです。

骨粗鬆症患者の骨折治療がいかに難しいかを肌で感じているからこそ、
「骨粗鬆症の予備軍を含めてしっかりと診断し、治療を行いたい」
という強い思いがあります。

骨粗鬆症の主な治療療法 ①: 薬物療法

骨粗鬆症の治療薬には、骨吸収抑制薬や骨形成促進薬が用いられます。
これらの薬物療法は、骨の健康を維持し、骨折リスクを軽減する効果があります。

骨粗鬆症の主な治療療法 ②: 食事療法

骨を強く保つためには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。
特に、以下の栄養素を積極的に摂取することが大切です。

栄養素特徴多く含まれる食べ物
カルシウム骨の主要成分。毎日の食事でしっかりと補給する必要あり。
成人の1日の推奨摂取量は、700〜800mg。

牛乳、チーズ、小魚。
ビタミンDカルシウムの吸収を助け、骨を強くしてくれる。
※食事以外に、日光浴でも体内でビタミンDが生成される。

魚類 (サケやサンマなど) 、キノコ類。
ビタミンK骨密度を維持するために欠かせない栄養素。
納豆やほうれん草、小松菜などの緑色野菜。

骨粗鬆症の主な治療療法 ③: 運動療法

適度な運動は、骨密度を保つだけでなく筋力も維持し、転倒リスクを軽減します。
特に高齢者の方の場合、バランス感覚を鍛える運動が効果的です。

ウォーキングや筋力トレーニングには、骨に負荷をかけることで骨密度を保つ効果があります。
特に大腿骨 (だいたいこつ) や腰椎 (ようつい) に対する刺激が、骨折予防に効果的です。

健活ウォーク

「健活ウォーク」とは、大阪府内の豊富なウォーキングコースを利用して、骨密度の低下を防ぐための運動を日常に取り入れることを目的とした大阪府の施策です。

市町村で提供されているウォーキングマップは、各地域の魅力を感じながら、無理なく運動を楽しめるように設計されています。
観光、自然、歴史などが楽しめるさまざまなコースがあります。

大阪市内のウォーキングコース

大阪市内にも、以下のように魅力的なウォーキングコースが多くあり、骨粗鬆症予防のための日々の運動に取り入れることが可能です。

コース特徴
住之江区内の緑道や公園健活ウォークの一環として利用できる、緑道や公園が整備されています。
特に住之江公園は、広大な敷地で日常的にウォーキングを行うのに適しています。
大阪城公園ウォーキングコース歴史的な大阪城を眺めながら歩ける広大な公園。適度な傾斜や長距離を楽しめ、初心者でも無理なく歩けます。
みどりのウォーキングコース
(大阪市内)
大阪市の街中でも、自然に触れながら歩けるコースが整備されています。
木々に囲まれた中で、季節の変化を感じながらウォーキングを楽しむことができます。

そのほか大阪市内には、ウォーキングにおすすめの屋内大型施設もあります。
以下の施設は、買い物や食事を楽しみながらウォーキングができ、天候に左右されない点が魅力です。

施設場所特徴
あべのハルカス 近鉄本店阿倍野区日本一の高さを誇る超高層ビル。
イオンモール大阪ドームシティ西区屋内施設で天候に左右されず、長い通路でショッピングと運動が両立。
グランフロント大阪北区JR大阪駅に直結。
広々としたフロアと空中庭園が特徴。
ルクア大阪北区大阪駅に隣接。
多層フロアと地下街が広がり、広い通路がある。

筋力トレーニング

筋力トレーニングは、筋肉を強化することで骨への刺激を増やし、骨密度を向上させるため、骨粗鬆症予防に効果的です。

特に下半身の筋力を鍛えると、転倒リスクを減らすことができ、日常生活での動作がスムーズになります。

大阪市内のスポーツセンター

大阪市には、筋力トレーニングに適したスポーツ施設が多くあります。

施設特徴
住之江スポーツセンター初心者対象とした各種スポーツ教室や、らくらく健康体操などが開催されています。
阿倍野スポーツセンターヨガクラス、体操教室が開催されており、解放デイも利用できます。

当院では漫然と処方を繰り返すことはありません

当院での骨粗鬆症担当医師は、臨床経験が豊富であり、1人1人によりそった治療方針を提案させていただいています。
ただ単に薬物を投与し、漫然と処方を繰り返すことはありません。

どんな病気でも、そういうところって気になります。

当院では、定期的なタイミングで採血や骨密度を測定し、得られた数値やデータと合わせて生活環境や患者様個人の筋力、バランス機能、認知症の程度などを総合判断して対応しています。

必要があれば主治医意見書なども記入し、介護保険の利用も合わせて行うことで、医療介護の連携を活かして生活の質を高めることが可能となります。

家庭内の転倒予防

高齢者や骨粗鬆症のリスクがある方は、家庭内での転倒事故を防ぐために、生活環境を見直すことも大切です。
以下のような予防策を取り入れましょう。

転倒予防 ①: 段差や絨毯の巻き上がりをなくす

家の中の段差やカーペットの巻き上がりは、転倒の原因になりがちです。
これらを取り除くことで、転倒事故を防ぐことができます。

転倒予防 ②: 階段やトイレに手すりを設置

階段やトイレ、浴室には手すりを設置することで、バランスを崩しても転倒を防ぐことができます。
また、滑り止めのマットなども効果的です。

転倒予防 ③: 照明を明るくする

家の中で暗い場所があると、視覚的なミスでつまずきやすくなります。
特に、廊下や階段、玄関などには明るい照明を設置しましょう。

健康寿命を低下させる「脆弱性骨折」の予防に向けて

骨粗鬆症に対して早期に治療介入することは、骨粗鬆症を背景とする、
「脆弱性骨折 (ぜいじゃくせいこっせつ)」
を予防につながります。

ぜいじゃくせい… 骨折?

はい。
この脆弱性骨折は、二次性骨折のリスクや死亡リスクを増加させ、健康寿命を低下させる大きな原因になるんです。

代表的な脆弱性骨折としては、

  • 大腿骨近位部骨折 (だいたいこつきんいぶこっせつ)
  • 椎体骨折 (ついたいこっせつ)

この2つが挙げられます。

大腿骨近位部骨折 (だいたいこつきんいぶこっせつ)

ページ冒頭でも解説した大腿骨近位部骨折は、
「脚の付け根の骨折」
のことです。

股関節の骨折といえばイメージがわきやすいかもしれません。
自分だけでなく、知り合いやご家族が「股関節を骨折して入院した、手術した」という経験を持つ方は少なくありません。

この大腿骨近位部骨折は、健康寿命に大きな悪影響をおよぼすことが知られています。

1度でもこの部分の骨折を起こすと、介護が必要になったり、寝たきりになることもしばしばです。
生命予後にも影響し、1年後の死亡率は15-30%です。

思った以上に高い可能性ですね…

はい。そして患者様ご本人だけでなく、ご家族への負担や社会経済的負担も大きくなっています。

椎体骨折 (ついたいこっせつ)

椎体骨折は、
「背骨の骨折」
のことです。

特に折れやすいのが胸腰椎移行部の部分、腰が折れ曲がる部分です。

この部位も骨折すると、疼痛により日常生活が制限を受けたり、寝たきりになる場合がしばしばあります。
まれに無症状の場合もあるので、偶然見つかることもあります。

骨密度検査に関するよくある質問

骨密度検査は何歳から受けるべき?

骨密度検査は、50歳以上の方、特に閉経後の女性や骨折歴のある方に推奨されます。
骨密度は年齢とともに低下するため、早めの検査が重要です。

 骨密度検査の頻度は?

骨密度検査は、50歳以上の方、特に閉経後の女性や骨折歴のある方に推奨されます。
骨密度は年齢とともに低下するため、早めの検査が重要です。

 骨密度検査の頻度は?

リスクが高い方は、毎年または2年に1回のペースで検査を受けることが推奨されます。
検査頻度は、医師と相談して決定します。

骨密度検査の結果が正常でも安心できない理由

骨密度が正常でも、生活習慣や加齢により今後骨密度が低下する可能性があります。
そのため、定期的な検査を続けることが重要です。

検査を受けた後は

検査結果が判明した後、医師からのアドバイスに基づいて生活習慣の改善や食事療法、運動などを開始しましょう。
早期に対策を取ることが、骨粗鬆症の進行を防ぐ鍵となります。

最後に

ここ大阪府には、たくさんのクリニックや病院が存在しています。
「骨粗鬆症に関して、どの病院に通えばよいか分からない」
という方が少なくないと思います。

当院は骨密度検査ができる病院であり、学会やガイドラインが推奨する「DEXA法 (できさほう) 」を使用しています。
DEXA法について不安や悩みをお持ちの方に、当院での診療が少しで役立つことができれば幸いです。

ささいなことでも構いませんので、当院「むつみクリニック」までお気軽にご相談ください。

金光 廣則

投稿者: 金光 廣則

投稿者: 金光 廣則

2009年、大阪市立大学医学部卒業後、名古屋第二赤十字病院で研修。大阪に戻りPL病院、リハビリ病院などで研鑽を積む。急性期から慢性期まで経験し、手術だけでなく在宅医療にも携わる。2021年、むつみクリニックを継承開業。